モーン茶屋

怪塔マルディシオン

　いつのころからか、その塔は建っていた。
　見るからに不安定なこの塔は、地震の揺れなどでよく倒壊した。しかし、人々が目を離した鍬に、本当にひっそりと再びそびえたっていたものだった。
　不気味に思った人々はこの塔に近寄らないようにというお触れを出して塔を避けようとしたが、一部の人はうっかりを装いあの手この手で塔の破壊を試みた。うっかり巨大なロケットパンチを繰り出して破壊したり、躓いたふりをして巨大キックをかましたり、しまいには巨大な鍋をすれすれで横切らせて破壊した。しかしいつの間にか再び塔はそびえたつ。　
　こんどこそ人々は恐れをなしてこの塔を"マルディシオン"と名付け、近寄るものは誰もいなくなった。今でも倒壊・再建を繰り返しているが、少しずつ形態が変わっているという噂も流れている。

=異態=
真眼の門
古マルディシオン
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by karlmohya